意外と知られていない保護猫活動の費用は実は自己負担で行っている!保護猫を家族にしたい場合にかかる費用もご紹介

お猫さま

猫好きさんや猫飼いさんなら一度は聞いたことのあるであろう「さくら猫」や「TNR活動」

この活動をしているボランティアさんや団体は実は全て自己負担で行っているのです。

よく「行政から補助金が出ている」と勘違いされがちですが、実は自己負担ですべて行っているのです。

そんな保護にかかる費用や初期医療費、保護猫を里親として向かい入れる際にかかる費用などをご紹介します。

一例として名古屋市の場合の助成金や捕獲機に貸し出しなどもあわせてご紹介します。

保護猫活動費は完全自己負担

前述でも述べましたが、保護猫活動をされているボランティアさんは皆さん完全自己負担で行っています。

理由は簡単で「不幸な猫を増やしたくない」そんな思いでやってらっしゃいます。

行政からの補助金はありません。完全自己負担になります。

なのでクラウドファンディングや寄付のお願いをしているのです。

私の知り合いのボランティアさんの例ですが、一地域での4年の活動でTNR38匹、譲渡6匹の計44匹で総額40万円を超えているそうです。

  

TNR活動とは

先ほどから出ている「TNR活動」とは

T:トラップ(捕獲する)

N:ニューター(不妊手術を行う)

R:リターン(元居た場所に戻す)

このような活動を指しています。

さくら猫とは不妊手術を行った証に耳をVの字にカットすることです

私自身、動物病院で働いていた経験があり、なぜ耳なのかと聞いたところ「一番血管が少ない場所を切っている。この目印がないとメスの場合はもう一度開腹しないといけないから」と獣医さんがおっしゃっていました。

可哀想と思うかもしれませんが、さくら猫でなければもう一度手術を行う必要があり、猫にとって苦痛になるためそれをさけるためのさくら猫なのです。

一般的にオスは右耳、メスは左耳をカットします。

見た目で判断できるようにということだそうです。

保護猫にかかる初期費用

保護猫にかかる初期費用についてのお話です。

結論から言いますと、安くても17000円、高いと4万以上かかります。

理由は不妊手術を行ったりするためです。

保護した猫を里親に出すとなるともっと細かな初期医療をする必要があり、このような金額になります。

これも完全自己負担です。

かつシェルターなどの保護施設では管理費がかかり、月に80~200万円以上の支出があるとまで言われています。

もし保護団体に保護依頼をして場合は最低でも45000円はお支払いいただく必要があるという団体さんもあります。

このように慈善活動のように思われがちな「TRN活動」実は相当費用がかかっているのです。

里親になるための猫ちゃんの準備

次に里親さんに譲渡する野良猫ちゃんにはどんなことをするのかをご説明します。

初期医療
  • ノミやダニの駆除
  • 検便にて寄生虫の有無の検査
  • 猫エイズの有無の検査
  • 猫白血病の有無の検査
  • ワクチン接種(2回)

その他にも毛の状態で元々野良なのか遺棄されたのかを判断したり、耳ダニの有無や耳の汚れ具合で外にどの程度いたのかなどの判断もするそうです。

場合によっては不妊手術を行う場合もあります。

怪我をしていたらその治療もしてから里親さん探しが始まります。

里親になるための費用

上記のことは全てボランティアさんの実費で行うので里親として猫ちゃんを迎える際に請求されます。

たまにいるのが「野良猫なのに何でタダじゃないの?」とおっしゃる方が一定数にいます。

こういった内容を知らないからなのは分かりますが、「タダだから猫を飼う」という発想の方は

一個人としての考えですが、一生動物飼うなと思ってしまいます。

もしもタダだったとしてその後の「ご飯代・トイレ代・医療費代」などの必要経費がかかることや病院や怪我をした時の治療費はタダではありません。

毎年ワクチンを打ったり、ノミダニフィラリアの薬が必要だったり、病院でかかる費用はバカになりません。

「タダだから飼う」という考えは捨ててください。

きつい言い方かもしれませんが、そんな方は無理です。

動物を飼う資格はありませんし、また野良になる可能性が高いように感じます。

そのために里親になるためのルール(条件)があります。

条件は各ボランティアさんや団体さんによって違うので必ず確認をしてください。

猫1匹にかかる維持費

では、猫は毎月いくらかかると思いますか?

選ぶ餌や病気の有無によってだいぶ差が出ますが、我が家の1ヵ月の支出をご紹介します。

我が家は猫4匹なので4匹分です。

  • 餌代 1万円
  • トイレ砂 3000円
  • 爪とぎ 190円 

計13,190円+光熱費なので1匹辺り3,300円ほどかかっています。

これが毎月です。

いかに安くするかと日々キャットフードや猫砂のセールを探して安ければまとめ買いをしています。

毎月じゃないものは以下にまとめます。

  • ワクチン代
  • 病院代
  • 不妊手術代

ワクチンは毎年打ちます。1回3~5000円×4匹です。

病院代は風邪や怪我など体調不良の時に連れて行った場合にかかります。不定期です。

不妊手術は一度行えばその後はかかりませんが、通常メス3~5万、オス2~3万はかかります。

もし爪切りをご自身でやれない場合は動物病院で行うので1回500~1000円ほどかかります。

これだけの維持費を捻出できなければ猫は飼えません。

なぜなら生きているから。人間も生きていればご飯も食べるし、トイレにだって行くし、風邪を引けば病院にも行く。

当たり前にしている人間としての生活は猫も同じなのです。

そこをはき違えてはいけません。簡単に考えてほしくないです。

しっかりと今後のことも見据えて飼うようにしてください。

名古屋市の取り組み

名古屋市では「TNR活動」を後押ししてくれる制度があります。

それは不妊手術の補助と捕獲機の貸し出しです。

不妊手術の補助は完全にTNRすると分かっている場合のみ「メスは4000円、オスは2000円」で不妊手術を受けることができます。

ただ補助には数量限定ですし、家猫にする場合は使えないので全ての方が使えるわけではありません。

そしてTNR用に各区で捕獲機の貸し出しもしていますが、悪用防止のため詳しくは書けません。

詳しく知りたい方はお住まいの区にお問い合わせください。

補助の制度が始まったのは市長が「河村たかし市長」になってからだそうです。

それまでは補助はなかったそうです。

いろいろといい意味でも悪い意味でも話題になる河村市長ですが、猫にとってはとても良いことをしてくださったと思っています。

まとめ

  • 保護活動費はボランティアさんの全額自己負担
  • 里親になるにもお金がかかる
  • 猫1匹にかかる一カ月の費用は3~5000円

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